狭いプズマリのいただきに、
夕陽を浴びる男が3人。
石垣のシュノーケルをキャンセルし、
黒島の時間に浸りながらも、
夕方の船の時間を気にしながら、
改めて腰を据えて、
うんどうやで飲み始めた午後、
2組のカップルが来店しました。
そばを食べつつ、
談笑していた4人の横で、
こちらのテーブルでは
いつの間にかゆんたくが花盛り。
誰ともなく三線を取り出し弾きはじめると、
4人の会話が止まりました。
曲が終ると控えめに拍手。
もう一曲終ればまた拍手。
聞けば、
4人は島々で巡り会った一人旅の集合体。
福岡から、本島、石垣、
明日は宮古と波照間に別れるとか。
そして、今日は石垣島の最終日、
日帰りで黒島に渡ったとのことでした。
日帰りなのに、竹富でも小浜島でもなく、
黒島を選んでくれたことが嬉しくて、
請福の瓶とグラスを、彼らのテーブルに置きました。
三線を奏でていた彼は、カップルに三線を渡しました。
いちゃりばちょーでーの雰囲気が店を包み、
そこからは午後2時の昼の閉店時間を無視した、
ロングランのゆんたくとなりました。
「日帰りで黒島。エライ!」
「この旅、一週間くらい経ちましたけど、
三線、初めて聴きました。」
「黒島、初めてなんですけど、いいですね。」
「1泊でも泊まれば、もっと好きになるはず!」
そして、ゆんたくムードにほだされて
「まぁ、今日だって宿とか予約してないし・・・」
と言ったが最後、
店内みんなで拍手喝さい。
「じゃぁ泊まってけ」のオンパレード。
うんどうやの彼は早速、宿の手配です。
でも、カップル2組なのに、
彼は、なぜか3つの素泊まり部屋を確保。
「やつらを誘惑しといて・・・、
もう今日は帰れねぇな。」 とニヤリ。
いつの間にか私たちまで、
さっき別れを告げて来たばかりの、
「みやき荘」に連泊することとなりました。
外で思い切り深呼吸。
そして今夜、石垣で泊まるはずだった
「民宿マエザト」に電話をすれば、
奥さんが電話口で
「みんな楽しみにしてたさぁ」と残念そうな声。
体が一つしかないことを恨みつつ、
明日、立ち寄ることを伝え、切りました。
そうと決まれば、
あとは島の時間に浸りまくり。
飲んで唄ってまた飲んで・・・。
延々とゆんたくは続きました。
島の話で盛り上がり、
陽も傾いて、酒の酔いも消え始めた頃、
「黒島サンセットツアー行くか!」
店の軽トラを借りて西回りで出発です。
彼らなら、
きっと喜んでくれるはずと願いつつ、
静かな
黒島のサンセットを見せたくて、
プズマリに登り、西表に沈む夕陽を浴び、
空が深く色付く頃、
保慶海岸から西の浜へ周りました。
彼らのおかげで、
朝、島に別れを告げに巡った場所を、
もう一度、時間を気にせず周れました。
旅から戻って数日後、
彼らから嬉しい便りが届きました。
福岡に戻った彼女から、
「おかげで離島めぐりの9日間で
黒島が一番思い出深いです」と。
旅の途中、まだ波照間の彼らから、
「『うんどうや』で声を掛けていただいて、
有難うございました。
僕たちにとって黒島が一番印象深いです。」・・・と。
ありがとう。
君たちのお陰で、
とても楽しい島旅となりました。
この島旅は、
とても想い出深いものとなりました。
本当にありがとう。
またいつか、必ずやいまで会いましょう。